2024年11月、「令和6年度 障害者ピアサポート研修事業に係る指導者養成研修」が有明の会場で開催されました。
そして全国の自治体から約130名(41の都道府県から約120名、4つの政令指定都市から約10名)の担当者が参加しました。
各自治体からの参加者は、「自治体職員1名、専門職1名、障がい当事者1名」の3名ひと組という構成です。
ソラティオから事業の検討委員としてかずさん、研修講師としてきよさんが参加しご協力させていただきました。
本研修は計3日間あり、1日目はオンデマンド(動画視聴)、2~3日目が集合型式でした。
2~3日目は、きよさんを含め様々な障害領域のピアサポーター12名が研修講師として協力してくださいました。
研修2日目
2日目に登壇する講師は、それぞれ15分間で「障害者ピアサポート研修修了者の雇用の実際と効果」について説明を行い、45分間で質疑応答を行います。
この2日目に登壇するきよさんには、事前に「笑いを取って場を和ませる」というミッションがありましたが、当日の会場は緊張した空気が流れていました。
うわー緊張感すごいなぁ・・・
かずさんは笑いながら、「この雰囲気だと笑いを取るのは難しそうだね」ときよさんに話したそうです。
そんな雰囲気の中、きよさんは意を決して挑みました。
普段はダイエットパンを食べて午後はヘロヘロなんですが、
今日の昼食は事務局が用意してくださったお弁当をいただいたので、元気いっぱいです!
この言葉で会場の雰囲気が変わり、笑いも取れたので掴みはOK!
きよさんは当事者としての経験を活かして相談支援専門員として活躍していますが、そのような働き方をしているピアサポーターは多くありません。
そのため きよさんの説明は熱い注目を浴び、「利用者さんだけでなく、支援者への自己開示はどのタイミングで行っていますか」等の質問が多く寄せられました。
きよさん自身緊張したそうですが、とても有意義な時間になったとのことです。
研修3日目
3日目の会場も2日目と同様に、参加者たちの熱気で充満していました。
登壇したピアサポーターは、それぞれの立場や環境を加味しながら、「より良い研修のために」といったテーマで語ってくださいました。
ピアサポート研修の中でも、
『フォローアップ研修』は加算等の対象要件ではないことや、
諸々の事情から実施を見送っている自治体もあるのが現状です。
そういった背景がありながらも、
既に『フォローアップ研修』を実施している自治体はもちろん、
今年度から実施する予定の自治体も含め、
参加者全体で
「質の高いピアサポート活動の取組を支援」するための
必要な研修実施に向け、
様々な工夫や取り組みについて
熱心に議論されていました。
こういった研修での学びが、
各自治体、地域の障害者ピアサポート研修に還元され、
質の高いピアサポート活動につながっていきます。
障害者ピアサポート研修指導者養成研修に参画する関係者は、ピアサポートの一体的な研修として『基礎研修』『専門研修』『フォローアップ研修』までを各自治体で適切に実施できることを課題として活動しています。
【障害者ピアサポート研修事業】
段階的に以下の3つの研修があります。
- 『基礎研修』の受講&修了
- 『専門研修』の受講&修了
- 『フォローアップ研修』の受講&修了
国要綱では『基礎研修』から『フォローアップ研修』までを一体的な研修と捉え、各研修を少なくとも年1回以上実施することとしていますが、加算の算定対象は『基礎研修』『専門研』のみで『フォローアップ研修』は含まれていません。
そのため『基礎研修』と『専門研修』の実施自治体に比べ、『フォローアップ研修』の実施自治体は半数程度であるのが現状です。
本研修における講師を含めた参加者の熱意が、
『フォローアップ研修』も一体的に実施する自治体の増加につながるのではないか・・・
そう感じさせる2日間でした。
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